「自分の命は自分で守ろう」
2024.06.05
局長会の地域に根差した防災活動が着実に展開されている。北海道釧路地区会(浪岡雅彦会長/釧路鳥取)の蔵本博幸局長(白糠)は3月14日、白糠町女性団体連絡協議会(池田昭子会長)の招へいを受け、地域の「女性のつどい」で講演した。
北海道白糠町で局長が自助訴え
蔵本局長は地震発生のメカニズムや、1960年のチリ沖地震による北海道の津波被害について解説。チリ沖地震では約1万7000㌔㍍離れた浜中町に、地震発生の23時間後に4㍍以上の津波が押し寄せて甚大な被害をもたらしたことを紹介し、津波の速さや威力の恐ろしさを訴えた。
また、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震が発生した場合、白糠町では最大16.5㍍の津波が押し寄せるとされ、冬の夕方で住民の早期避難率が低い場合は人口の7割弱に当たる4600人の死傷者が出ることや、7200人が1カ月にわたり下水道の利用が困難になるという被害想定を紹介した。
その後、参加者は町内の津波ハザードマップを見ながら、「自宅は浸水エリアか」「避難場所まで何分かかるか」「避難場所は津波避難場所として指定されているか」などの現状を確認した。
これまでも、学校や町内会で講演を行い、町の防災課の依頼で町報にコラムを連載してきた蔵本局長は「非常持ち出し袋の備えはだいぶ定着してきたが、海岸沿いの町なので、震災の際は逃げることが最優先。自分の命を自分で守ることが大切」と力説している。