かんぽ24年度運用 産学連携強化

2024.05.27

 かんぽ生命は4月22日、2024(令和6)年度資産運用方針を発表した。円金利資産やオープン外債は減らし、国内株式を微増。占率が徐々に増えるオルタナティブ投資(ESG投資)をさらに増やす。同社は3月に「サステナブル投資方針」を改正し、気候変動に加え「〝人権〟〝人的資本〟〝自然資本〟を考慮すべき」と明文化した。

社会的意義とリターンの両立目指す

 特に、再生可能エネルギー投資やインパクト投資(事業や活動の成果として生じる社会的・環境的な変化や効果を把握し、社会的なリターンと財務的なリターンを両立する投資)を強化する。
 同社は昨秋、慶應義塾大学との産学連携協定に基づくインパクトファンドに100億円を出資して以降、同大学のほか、大阪大学や立命館大学で金融の講義を実施。24年度も産学連携を強化する方針だ。4月からはオルタナティブ投資部に「不動産投資室」、運用企画部に「責任投資推進室」を設置した。

 野村裕之執行役員兼運用企画部長(写真)は「金融を活性化させる意味で大学との連携は非常によい。シナジーが出せる連携をしたい」と意欲を示した。