インタビュー 全国簡易郵便局連合会 安村司理事

2022.05.09

 全国津々浦々で奮闘する簡易局受託者は、多彩な分野でも活躍を見せる。全国簡易郵便局連合会の安村司理事(沖縄県簡連会長/天願)は「NPO法人 沖縄災害救助犬協会」の専務理事を務め、セラピードッグと共に県内で慈善活動を展開。「幼児からお年寄り、障がいのある人たちに癒やしを提供する取り組みは、地域住民に安心を届ける郵便局の使命と相通ずる」と信頼の輪を広げている。

「ゆいまーる(共助)」の精神で

 ――沖縄県簡連の活動について教えてください。
 安村理事 沖縄支社(久田雅嗣支社長)、沖縄県警、所轄警察署の協力で、沖縄県連初の強盗模擬訓練を一昨年、昨年と開催した。本番さながらの訓練を体験し、強盗犯に狙われにくい局づくりについて指導を頂くなど、大変有意義だった。2019(平成31)年からは、直営局と共に「フードドライブ」にも参加させていただき、貧困家庭の支援に取り組んでいる。今後も直営局との協力関係を深め、持続可能な取り組みを展開していきたい。

 ――地域活動にも積極的に取り組まれているそうですね。
 安村理事 受託者だった母親のもとで補助者を務めていた頃から、お客さまに声を掛けていただき、さまざまな地域活動に参加している。自治会に敬老会、お祭り、ボランティア等々。日本最大のチョウ「オオゴマダラ」の保全・普及にも取り組んでいる。セラピードッグの活動は、幼児からお年寄り、障がいのある人たちなどに癒やしを提供するもので、地域住民に安心を届ける郵便局の使命と相通ずると感じている。

 ――簡易局を取り巻く課題について、どのように考えますか。
 安村理事 デジタル化が社会の常識となっていく中、簡易局のデジタル化に向けた環境整備は喫緊の課題となっている。特に、近隣にコンビニが進出している地域では、キャッシュレス化による顧客減少が急速に進んでいるため、機器の導入等、早急な対応を要望していきたい。

 ――5月15日には、沖縄の本土復帰50周年の節目を迎えます。
 安村理事 沖縄の方言で「ゆいまーる」という言葉がある。お互いが助け合い、共に栄えるという「共助」の精神を表しており、私自身の信条として心に常にとどめて行動するようにしている。全国津々浦々で活躍する約2万4000の郵便局ネットワークが「ゆいまーる」の精神でお互いに助け合い、地域のお客さまを支えていきましょう。にふぇーでーびたん(ありがとうございました)。