新春所感 全国郵便局長会 末武晃会長
新年あけましておめでとうございます。皆さまにおかれてはつつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げたい。
郵政と地域の発展に貢献
種を生み、草木育つ寅年に
昨年も、新型コロナウイルス感染症が国民生活に暗い影を落とした年だったが、1年遅れとなった東京2020オリンピック・パラリンピックが無観客とはいえ、無事開催された。世界のトップアスリートによる熱戦に心躍らせるとともに、日本選手の活躍やコロナ禍での日本の運営管理が称賛され、さらに海外でも、米国メジャーリーグでの大谷翔平選手の投打にわたる活躍、テニスの全豪オープンで大坂なおみ選手の2度目の優勝など、日本人として誇らしく元気になるニュースが続いた年でもあった。
郵政事業では、1871(明治4)年の郵便事業の創業から数えて150年を迎える記念すべき年であり、幕末から明治への激動の時代を取り上げたNHKの大河ドラマ「青天を衝け」においても前島密翁が登場し、創業のエピソードが紹介されるなど、前島密翁の尽力により創設され、先人の弛まぬ努力により、今日、国民共有の財産となった郵便局ネットワークの存在が再認識された年だったと思う。
しかし、こうした明るいニュースがある一方で、郵便局長による犯罪が相次いで発覚したことなどがマスコミに大きく取り上げられ、郵便局のお客さまをはじめ関係者の皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけすることとなった年でもあった。本年は、このようなことを発生させないために、しっかりと対策に取り組んでいく所存だ。
本年の干支は「壬寅」(じんしん=みずのえとら)であり、「壬」は「妊」につながり、植物の内部に種子が生まれた状態で、古来より「寅」は春が来て草木が生ずる状態を表しているとされる。
昨年の反省を踏まえ、「郵政事業および地域社会のさらなる発展」に向け、会員が一丸となってしっかりと前を向いて進める年にしたい。まだまだ新型コロナウイルス感染症については予断を許さない状況ではあるが、本年も何卒よろしくお願い申し上げる。