〝個〟に寄り添う家計簿アプリ「ゆうちょレコ」!

2023.04.15

 ゆうちょ銀行が〝優しい家計簿アプリ〟として展開する「ゆうちょレコ」がリリースされた。スマートフォンで現在の金融資産や過去の収支を月別に分かりやすく一元管理でき、近い将来は資産状況や収支データを分析しながら〝個〟に最適なサービスや商品の提案広告を配信(レコメンド)する。さまざまなパートナー企業との連携により共創プラットフォームを築き上げ、一人一人に寄り添ったサービスを提供する。

ゆうちょ銀行 スマホアプリで共創プラットフォーム構築へ

 中期経営計画において「リアルとデジタルの相互補完による新しいリテールビジネスへの変革」を掲げるゆうちょ銀行のデジタル戦略は①ゆうちょ通帳アプリ②ゆうちょレコ③オープンな「共創プラットフォーム」――の3本が柱。
 「ゆうちょ通帳アプリ」は、ゆうちょ口座開設を条件に2020(令和2)年2月のサービス開始以降、20代を中心に大幅に利用者が増え、マンスリーアクティブユーザー(1カ月に1回超アプリを利用)は7割強を誇る。昨年末には676万口座を達成し、現中計終了の25年度末までに1000万超の口座登録を目指している。
 一方、今年2月末にリリースした「ゆうちょレコ」は家計(生活)に焦点を当てたアプリ。
家計簿アプリに高い専門性を持つフィンテック業者のマネーツリー㈱(ポール・チャップマン社長)のサービスを活用し、ゆうちょだけでない銀行口座、クレジットカード、証券口座、電子マネー、ポイント等のさまざまな資産や収支の情報を集約して確認できる。また、将来的に長期のライフプランシミュレーション機能の追加も検討していく。
 今後、ゆうちょ銀行はパートナー企業と連携し、通帳アプリとゆうちょレコの両アプリを通して、ゆうちょ単体では提供していない商品やサービスを広告等により配信し、さまざまな体験価値を顧客に還元する。
 商品やサービスの種類はかんぽ商品、証券、保険、eコマース等々、多岐にわたる。パートナー企業からの広告収入等により、26年度から始まる次期中計以降の収益化を目指していく。
 「ゆうちょレコ」開発に携わったデジタルサービス事業部の田村雄亮グループリーダーは、「共創プラットフォームでは、ゆうちょレコに記録されたお客さまの資産状況や消費行動に応じ、『こういう商品・サービスはいかがですか』と語り掛ける形でパートナー企業の商品・サービスを提案し、便利に感じてもらうとともに、資産形成の一助としても活用していただきたい。なお、パートナー業種は金融をメインに、非金融とも広く連携していきたい」と意欲を示した。