定年後は簡易局で地元に恩返し 静岡県・杉簡易局 澤元一夫局長

2025.04.24

 日本郵便を60歳で定年退職後、「生まれ育った地元で恩返しをしたい」と昨年3月から、静岡県浜松市春野町の山間部にある杉簡易局を受託した澤元一夫局長。同局はそれまで8年以上も休止していたため、地元住民からは「近くに郵便局ができて助かる」と喜びの声が上がっている。

「近くに郵便局ができて助かる」

 澤元局長は浜松市内をはじめ、静岡県内の単マネ局で郵便配達を皮切りに、保険営業で奮闘してきた。「定年を迎えるにあたって、日本郵便のホームページで受託者募集を知り、妻からも〝やりたいことをやればいいんじゃない〟と背中を押してもらった。地元の簡易局で少しでもお役に立てれば」と、工場の休憩所だった建物を借りて再開にこぎつけた。
 局周辺ではお茶やシイタケの栽培が盛んで、ゆうパックでの配送に来られる人も多いという。
 澤元局長は「まだ1年なので覚えなくてはいけないことがたくさんある。以前の当局は郵便業務のみで貯金業務はやっていなかったそうだが、金融サービスをはじめ、住民の皆さんの力になれることを今後も頑張っていきたい」と意欲満々だ。