自動運転トラック7月から実装
高齢化やデジタル化が進む中、荷物が増える一方で深刻さを増すドライバー不足の課題解決を目指し、7月から㈱T2、セイノーホールディングス、日本郵便、JPロジスティクスは高速道路でのレベル2(運転手がハンドルをいつでも握れる状態で走行)自動運転トラックの輸送事業を実装として開始する。現在、「安全第一」を目指す実証中。2027(令和9)年度には、レベル4に到達させ、30年度以降には自動運転トラック2000台での走行を目指していく。(写真上はT2社の自動運転トラック)
T2、西濃、日本郵便、JPロジスティクス
自動運転トラックは、ドライバー不足の中で過酷な労働条件は事故につながるため、改善策の一つの手段。現在、「東京―大阪」間を有人輸送との切り替え拠点から高速道路を走行し、実証を進めている。
2月6日の記者会見で、T2事業開発本部の高橋広之物流企画部長(写真上)は「拠点開発、遠隔で運行をモニタリングして危険を察知して安全に走行できる仕組みを継続して開発し、保険や車両のリースも4社で協力し合う」と説明した。
西濃運輸運航部の渡辺俊幸参事(写真上)は「自動運転技術を、労働力不足を解決するきっかけにしたい。西濃運輸は昨年5月に日本郵便と幹線輸送の共同運行を開始した。いかに安全に荷物を運べるかを軸にしっかり進めたい」と強調。
日本郵便の仲谷重則郵便・物流ネットワーク部長(写真上)は「郵便・物流のサービス維持の課題に対し、期待をかけている。高速を利用される方々に車両を認知いただき、ご理解とご支援いただきながら技術開発に取り組みたい」と意欲を示した。
記者団の「7月からの商業運行はT2が西濃や日本郵便の荷物を運ぶ形ですか。コストは」との質問に対し、「今、契約締結に向けて協議中。コストは通常のトラックより高価になるが、着地点は見えると思う」と答えた。
郵湧新報の「商業運行の7月に走る台数と開始以降のコースは」には「5台で開始し、徐々に増やす。7月以降は神戸、西宮まで区間を延伸する予定」と語った。