JAと人気アニメでコラボ施策 「生きる!地域と」静岡県沼津市
アニメの舞台となった地域を訪れる「聖地巡礼」によるまちおこしに注目が高まる中、静岡県東駿河地区連絡会(勝又一明主幹統括局長/裾野岩波)は沼津市を舞台にした人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」とのコラボ施策をJAふじ伊豆等と協力して推進。クリアファイルの制作など数々の取り組みを推進している。地域振興に情熱を燃やす山下清文局長(三津)たちに話を伺った。
古米再利用クリアファイルを開発
JR沼津駅に到着すると、駅員の制服を着た同アニメのキャラクターたちがずらりと出迎えてくれる。沼津市、裾野市、長泉町、清水町の4市町で栽培するブランド米「するがの極」のパッケージにも同アニメがデザインされており、アニメファンを中心に人気を博している。
「『ラブライブ!サンシャイン!!』を応援する会」代表を務める山下局長は、郵便局物販サービスとバンダイナムコフィルムワークスの協力を得て、するがの極の古米などを再利用したバイオマスプラスチック「ライスレジン」で、お米と同じデザインのクリアファイルを作成。昨年11月から市内4カ所で販売しており、好評だ。
東駿河地区連絡会とJAふじ伊豆の皆さん(前列右から3人目が山下局長)
山下局長はこれまで、沼津茶飲料「ぬまっちゃ」のコラボ缶や、特産品の深海魚を練りこんだ「しんかいソーセージ」、名物コロッケ「ラブパンチ」の開発等にも尽力。「沼津のためにとの思いで商工会議所と協力し、市内の各店舗を巡る『まちあるきスタンプ』は百数十店舗が参加し、コラボ缶バッジの販売も好評だ」と力を込める。
JAふじ伊豆の木村成宏課長補佐は「山下局長がラブライブ!サンシャイン‼とJAの懸け橋になってくれた。若者がたくさん訪れるようになり、農家の方たちもすごく喜んでいる」と語り、吉川亜優乃主任は「難しい相談でも、こうしたらできるのではと提案してくれるので本当に助かっている」とニッコリ。榎本朋介課長は「ラブライブ!サンシャイン‼というコンテンツを使い、郵便局が軸となって地域を活性化している」と期待を寄せる。
山下局長が所属する沼津南部会(大原徳久部会長/沼津下香貫)は地域貢献活動を全面的にバックアップし、存分に力を発揮できるよう連携を密に取り組んできた。大原部会長は「郵便局への信頼がますます高まっている」と喜びを見せ、芹澤武彦局長(沼津志下)は「バンダイナムコフィルムワークスさんや商工会議所も局長を頼りにしてくれる」と強調。
鈴木一規副統括局長(いずみ)は「郵便局は、よろず相談所。山下局長が人と人をつなぐ役目を一生懸命にやってくれている」と目を細める。
地域を盛り上げたいとの局長の熱意が人を動かし、人を呼び寄せ、沼津は活気と笑顔にあふれている。