EV普及へ新モデル 日本郵便×Yanekara
2022.08.18
猛暑が続く中、日本郵便は7月25日から東京大学発のスタートアップ企業㈱Yanekara(松藤圭亮CEO、吉岡大地COO)と、集配用EV車充電を、電力がひっ迫する夕刻から夜間時間帯にシフトする実証実験を東京・晴海局で実施中。2025(令和7)年度までに二輪2万8000台(約40%)、四輪1万3500台(約50%)の目標を掲げ、EV化を先導する中、既設の充電コンセントに差し込むだけで電力需給を制御できる「YaneCube」を活用し、オフピークによる社会貢献と需給平準化に伴う電力料金を抑える一石二鳥策を広げたい考えだ。
差し込むだけで電力もオフピーク!
設置工事や複雑な初期設定が不要で簡単に取り付けられる「YaneCube」は、クラウド経由の指令によりオフピーク時に充電が可能。電気の基本料金は拠点の電力需要のピークの高さによって算定され、建物のピークとEVの充電ピークが重なると電気代が高くなるが、晴海局にYaneCubeを16個設置することで年間約57万円の電気料削減も見込まれている。
7月22日の報道向け公開で、Yanekaraの吉岡COOは「電力の安定供給と脱炭素化を両立する仕組みを具体化し、地球に住み続けるミッションに向けて前進したい」と強調。
日本郵便サスティナビリティ推進部の關祥之部長は「実験を踏まえ、EV車両導入時の電力使用モデルを検討する。さまざまなパートナー企業と連携し、お客さまと地域を支える共創プラットフォーム実現を目指す」と意欲を示した。実験は9月中旬まで行う。