かんぽ生命 2022年3月期第3四半期決算

2022.04.01

 かんぽ生命の第3四半期決算は減収減益。新契約年換算保険料は個人保険が344億円(前年同期比54.0%増)、第三分野は16億円(同53.3%増)と増加したものの、保有契約減少等によって、保険関係損益は2337億円(同345億円減)となった。

連結業績予想を上方修正

 運用関係は順ざやが836億円(同422億円増)。キャピタル損益は株式の減損の改善やヘッジコストの減少等の影響から42億円(同462億円増)。基礎利益の増加やキャピタル損益の改善により、連結経常利益は2700億円(同3.5%増)。キャピタル損益については価格変動準備金と相殺されるため、連結四半期純利益は1195億円(同7.4%減)を計上した。
 連結ソルベンシー・マージン比率は1106.3%(前期末比14.9%減)と減少。自己株式の取得によりソルベンシー・マージン総額が前期末比522億円(同0.8%減)減少したことなどが要因。
 当初業績予想策定時と比較して、新契約獲得が想定を下回ることによる保険料等収入の減少と、危険準備金の超過繰入額の増加を見込む一方、経済環境の好転により資産運用収益が上振れる見込みから、連結業績予想の経常収益を上方修正する。経常利益、当期純利益については前記の要因に加え、事業費が減少する見込みから上方修正する。
 かんぽ生命の北村嘉啓主計部長は「2025年度までの中期経営計画期間においては原則として減配を行わず、増配を目指していく。22年3月期の普通配当を1株当たり90円とする予定。中間配当・期末配当の年2回実施する。なお、業績予想の上方修正を実施したが、現状の新契約実績の進捗を踏まえ、配当予想は据え置きとした」と述べた。