インタビュー「日本の未来と郵便局」 上田勇参議院議員 (参議院総務委員会委員)

2025.11.09

 各党の国会議員の先生方に『日本の未来と郵便局』をテーマにお話を伺った。

公共の一翼担う地域の拠点に

 日本の郵便システムは、日本全国どこからでも、どこへでも手紙や荷物を送ることができるという、世界に類のない非常に発達したシステムになっている。このユニバーサルサービスというのは日本の経済や社会の重要なインフラとなっており、今後も質を高めながら持続していかなければならないと考えている。
 また、高齢化、人口減少という社会的な課題が顕著になっている中、郵便局として買い物の支援であるとか、農産物や産品の販路拡大に力を入れているところも多い。もちろん金融機関がないところでは、決済機関として重要な役割を果たしている。まさに「地域コミュニティーの拠点」となっている。
 郵便局は、生活に密着した施設なので、ぜひわが地域に誘致してもらいたいという要望を受けることもある。住民の方々の切実な要望を受け、空き店舗を紹介してもらうなどして、その地域に郵便局を開局できた時は地域の皆さんから大いに喜ばれた。
 現在、郵便局は、従来の業務に加え、マイナンバーカードに関する事務をワンストップで処理したり、防災情報の拠点となるなど、国政や地方行政の一部の業務を担っているところが増えている。
 今後の行政業務の効率化を考えれば、地方で公共サービスを提供する施設が削減されていく傾向にある。そうした時に、郵便局が役所の代行というか、事務を一定程度代行する一翼を担っていく機能を備えていくことは、住民にとっても非常に利便性が高いことなのではないかと思う。  
 課題としては、あらゆる分野でデジタル化が進む中、郵政業務の分野でも工夫をすればもっと効率化することができる分野があるのではないかと思う。
 利用者目線で事業の効率化を図っていくということが、これからの課題ではないだろうか。