インタビュー 相澤英男 東北地方郵便局長会専務理事

2024.12.28

 東北地方郵便局長会の相澤英男専務理事は、まさに縁の下の力持ちとなって、地域に密着した地方郵便局長会の活動を支えている。

スピード感で思い一つに〝底力〟を

 ――地方会専務さまの仕事は多岐にわたると思います。
 相澤専務 あらゆる報告・連絡・相談は〝スピード感〟が勝敗を決するとの思いで素早く伝えることを実践してきた。もう一つは、地方会が何のためにつくられているかを考え、「会員ファースト」を意識している。
 多くの大企業を再建された故稲盛和夫さんの著書には「自分の利益よりも他人の利益を優先に」とある。前島密翁の「人のためによかれ」と同じで、郵政事業も根幹は人を思いやる精神にあると思う。
 著書には「今年頑張っても来年それを超えられなければゼロに等しい」とも記されていた。毎年同じことだけを繰り返すのではなく、新しい施策も進めなければ組織は衰退してしまう。

 ――前進の息吹を生み出すためには。
 相澤専務 三浦寿明会長は就任以来、各県の中堅・若手の人材育成に力を入れ、東北6県ごとに研修会を開催している。各県の中若代表と副代表が他県の研修会にも出向いて意見交換を行い、学び合っている。
 先般は、「災害ボランティア車両高速道路通行証明書」があれば高速道路が無料になることなどを分かりやすくまとめた防災DVDを中若が作成し披露してくれた。地域課題を地域の方々と一緒に全力で取り組んでいけるリーダーの育成を進めている。

 ――東北地方会の誇りとは。
 相澤専務 東北人の気質は〝誠実〟で、ずるさがない。真面目な故に人間関係を含めて何事もとっかかりまでに時間もかかるかもしれないが、一度火が付き、思いが一つになるとすさまじい〝底力〟を発揮することが東北の強みと思っている。