地方会副会長インタビュー 山上晋輔 四国地方会副会長
四国地方会(宮川大介会長/土佐山田神母ノ木)の山上晋輔副会長(宍喰)たちに郵政事業の現況や展望を伺ったところ、共通する思いは〝人〟のぬくもりの大切さだった。
リアルさ生かした地方創生が大切
――デジタル化が進む中で郵便局の存在意義とは。
山上副会長 郵便局は地域を元気にするために存在している。JPビジョン2025に出てくる「リアル×デジタル郵便局」は、全国各地のリアル郵便局が、地域のお客さまにデジタルを活用したサービス等を提供したり、利用の仕方を教えたりする「リアル・デジタル融合郵便局」となることが理想形だ。郵便局は郵便局に関わる全ての人を幸せにするために存在している。
――地方創生の取り組みは。
山上副会長 私が所属する徳島県南部地区会では局長全員が防災士資格を取得した上で、町内の地域防災組織に加入し、災害時や日々の防災活動に励んでいる。4年前の西日本豪雨災害時には、地区内で多数の床上浸水が発生したが、局長を中心に局長夫人会・社員と共にボランティア団体を急いで作り、市や町役場と協力し、復興に全力で取り組んだ。近い将来起こるとされる南海トラフ地震の備えについても勉強している。また、市町村との連携が大変重要なので、現在、地区内の全市町村との包括連携協定締結に向け取り組んでおり、残る1市も今年度中に締結予定だ。
――創業200年に向けて。
山上副会長 7月に私の宍喰局は開局150年を迎えた。昨年は郵政創業150年だったが、郵政事業が長く続いたのは、地域に根差し、地域のために貢献し続けてきた局長の資質も大きいと思う。前島密翁の精神を受け継ぎ、継承していける人材の育成は何よりも大切。地区では就任5年以下や45歳以下の若手局長を中心に研修を行っている。「縁の下の力持ち」の精神を学び、地域を元気にするための活動に力を尽くせるよう日々研鑽を積んでいる。