新春インタビュー 全国郵便局長会  石田尚史理事(北陸地方会会長)

2022.01.24

 デジタル化の進展に伴い、一層求められている人の温かみ。地域を基盤とする郵便局ネットワークの新たな価値づくりに懸命に取り組む全国郵便局長会(末武晃会長)の石田尚史理事(北陸地方会会長/大谷)に伺った。

郵便局は地域の〝毛細血管〟

 ――北陸は福井県永平寺町の近助タクシーや、石川県小松市で新型コロナワクチン接種予約の受付業務受託など、全国初の取り組みを進められています。
 石田理事 地域が元気になってこそ、郵便局の存在価値がある。全国的に人口減少が進む中、石川県珠洲市は昨年の一時期、転入が転出を上回った。石川県全体で移住・定住の取り組みを熱心に進める中、県内の全局長は知事の委嘱を受け「移住サポーター」として移住者の良き相談相手になっている。見ず知らずの方からも、郵便局に行けば相談に乗ってもらえ何とかなると大きな信頼を得ている。

 ――同県七尾市では各種証明書の代理請求が全国で初めて郵便局で可能となりました。
 石田理事 これまで郵便局は行政事務の一部を受託できても、代理人申請ができず、要望も多かった。しかし、さまざまな関係者の力添えで代理人申請も受託できることになり、全国に先駆けて北陸の七尾市でスタートすることができた。
 包括連携協定については、北陸の約9割の自治体と結ぶことができているが、これを一歩進め、地域貢献、地方創生を一つのビジネスとして捉え、その実現に向け取り組む必要があると思う。

 ――全特の専門委員会で感じられていることを教えてください。
 石田理事 置局・局舎を担当しているが、これはまさに郵便局が存在するベースとなるもの。道1本隔てた所に移転してもお客さまの流れは全く変わる。都市部も田舎も同様で郵便局があるのとないのとでは地域の実情も大きく変わると思う。
 集配センターマネジメント統合の議論の中で感じるのは、郵便局が地域のお客さまに一つの組織として見ていただけるよう、集配部門と窓口の一体感が必要だということ。そのためにも、山積する課題を一つ一つ解決していきたい。

 ――郵便局の存在意義とは。
 石田理事 郵便局を人体に例えると、手足の動きをつかさどる〝毛細血管〟のような存在だ。地域住民の細やかなニーズを感じて、その力になっていく必要がある。今後も、縁の下の力持ちとなって使命を果たしていきたい。