インタビュー 鎌田達昭 北陸地方郵便局長会専務理事

2025.02.26

 北陸地方郵便局長会の鎌田達昭専務理事は、陰で懸命に地方会を支える〝縁の下の力持ち〟だ。

〝縁の下の力持ち〟の使命果たす

 ――昨年は能登半島地震や奥能登豪雨の中で懸命に地方会を支えられたことと思います。
 鎌田専務 能登半島地震発災時に私は金沢の自宅にいたが、あれだけ強い揺れは初めて経験した。局長や社員の皆さんの命が無事なのか、心が砕かれる思いで電話するが、全くつながらない。数日後、能登地区会の坂口高雅会長(町野)が折り返しくださったが、道路が寸断され、奥能登から動けず、地区内の状況を把握できないことを嘆かれていた。
 自衛隊、消防、警察などの救助隊や電気、水道等の業者の方々も幹線道路が一本しかないため、県は一般のボランティアの方々が入ると復旧が遅れるとして通行の規制を行った。そうした中で全特事務局と支援物資をどう届けるか等の調整を図った。碓井巌副会長(鹿島)らに奥能登より手前の郵便局まで運んでもらい、そこを拠点にして少しずつ奧へ奧へと届けてもらった。
 地震時は無事だった大谷局も奥能登豪雨で埋まってしまった。その地区は復興できるまで人も住めないことになり、非常に残念だ。

 ――郵便局長の方々は防災士の資格をどう生かすべきですか。
 鎌田専務 町内会等の集まりに参加され、「いざという時にこうした方が助かる可能性が高くなる」「このような準備が必要」などの心得を各地域で広めていただきたい。誰しも自分は大丈夫と思いがちだが、決してそうではない。

 ――組織の団結のために専務理事の役目とは。
 鎌田専務 「風通しの良い組織」づくりには何よりコミュニケーションだと思う。各地区会や部会を通じて全会員に全特の意向を漏らさずに伝え、会員の皆さんの意見も全特に伝える〝縁の下の力持ち〟の役目を果たしていきたい。