インタビュー 傳田 彰 信越地方会副会長

2023.10.01

 信越地方会(丸山徹雄全特理事/松本城西)の傳田彰副会長(東信地区会/北御牧)は地域貢献と同時に新ビジネス創出に取り組まれている。展望を伺った。

地域一体で新しい局づくり

 ――しなの鉄道の大屋駅構内に、来年以降、地方鉄道で全国初となる大屋駅郵便局(仮称)が開局します。
 傳田副会長 地方創生のまたとないチャンス。〝駅一体局〟の千葉県江見駅局にも視察に行ってきたところだ。駅の一部業務を行うだけでなく、地域の方々や観光客が集う場所になればと思う。
 しなの鉄道と住民の方々、郵便局の3者にとってプラスになり、地域の活性化に寄与できるよう検討を重ねている。今後も続いていく駅一体局のためにも、地域の皆さんと一緒になって新しい郵便局をつくっていきたい。

 ――地域課題解決に向けた取り組みは。
 傳田副会長 私が所属する東信地区会では社会福祉協議会と連携して、お米などの食糧支援の「フードポスト」施策を全局で実施しており、大変喜ばれている。各首長と現場の局長さんとのつながりも強く、まちづくり協議会では双方向から要望や意見が活発に出る。
 行政との連携は、郵便局が生き残っていく活路になるのは間違いない。小さな事でも継続していくことが非常に大事だと感じる。

 ――「風通しの良い組織づくり」に向けて、実践されていることを教えてください。
 傳田副会長 信越地方会の役員が担当し、各地区会で意見交換会を行っている。率直な意見を交わす中、課題や悩みを共有することは絶対に必要だと感じる。皆に話しているのは「初心を忘れない」こと。局長になった時の崇高な思いを持ち続け、社員さんに対しては感謝の気持ちを常に持っていくべきだ。
 私自身、朝と帰りには社員たちに「きょうはありがとう」と声を掛けている。自分の背中を社員たちに見せられるような局長を育てていきたい。