インタビュー 加藤武彦 北海道地方会副会長

2023.09.29

 北海道地方会(宮島貢全特理事/士別中央通)の加藤武彦副会長(南空知地区会/栗山)は地域貢献と同時に新ビジネス創出に取り組まれている。展望を伺った。

明るく元気に地域課題を解決

 ――地域活性化への取り組みは。
 加藤副会長 北海道内各地区会では、地域に合った施策を進めているが、私が所属する南空知地区会は30年以上にわたり、夕張メロンのゆうパック発送・カタログ販売を展開している。
 かつて財政破綻した夕張市を少しでも支えたいとの思いで力を入れて取り組んでいるものだ。
 昨年3月には、空知(炭鉱)、室蘭(鉄鋼)、小樽(港湾)と鉄道の産業遺産群「炭鉄港」のフレーム切手を作成し、各首長に贈呈した。
 他地区のような観光名所等が乏しい中、担当局長の熱意によって関係団体のご理解をいただき、数年ぶりにフレーム切手の販売にこぎつけることができた。
 毎年冬期には、中堅・若手局長主導により、独居老人をはじめ高齢者宅の除雪ボランティアを行い、地域の方々に喜ばれている。過疎化や核家族化が進む中、冬の除雪はお年寄りには重労働。少しでもお役に立てればとの思いで実施している。

 ――北海道は2020(令和2)年から全局で終活紹介サービスに取り組まれています。
 加藤副会長 南空知と北後志地区会(渡辺和幸地区会長/朝里)では3局ずつ「取次局長」を選任し、お客さまに地元局長から連絡し、士業(司法書士、行政書士、公認会計士等)の先生方に取り次ぐ試みを郵便局のサービス、取り組みとして進めている。相続なども顔なじみの局長であれば、お客さまも相談しやすいと思う。

 ――後継の局長たちに伝えたいことは。
 加藤副会長 地区会長就任時から、「明るく元気な職場をつくろう」と話している。先輩方が社員さんやお客さまを大切にし、地域に根差してきたからこそ、地域のお客さまからの信頼をいただき、郵便局は存在している。その精神を引き継いでいきたい。