インタビュー 大岡敏孝衆議院議員
2025.03.07
――今の郵便局、日本郵政グループの課題をどのようなところにお感じになられますか。
大岡議員 郵便局の内部にあまり投資していないように見える。ユニバーサルサービスという国民のための使命を持つ企業グループであるため、一見無駄に思えるようなところにも資金がかかるのかもしれないが、実はそこが大事だ。
民営化、上場以降、外ばかりに目を向け過ぎて、莫大な資金を投入してきた結果、行き詰まっているようにも見えてしまう。足元を見つめ、内部の宝を引き出すことに資金をかけてみてはどうだろうか。
内にある〝宝〟に光を
――そのために郵政関連法を見直す動きもあると思いますが、3社体制は難しいのですか。
大岡議員 いや、私は無理だと諦めては全くいない。決定してからも時間がかかる話だ。ただ、「3社にすれば、ばら色」と考えるのも甘いと思っている。郵便局を主体にグループ一体にできる経営の在り方をしっかりと考えてほしい。今は目の前、短期的な収益を個別各社がそれぞれ固執して動かれているように見えてならない。
〝拠点〟と〝人〟を持つ強みは、デジタルが進む時代だからこそ欲する企業が多い。セブン銀行、楽天銀行等々、ネット銀行も店舗がなくて困っている。郵便局が何らかの窓口になってくれるだけでも喜ばれるだろう。
――その時に日本郵便でなく、ゆうちょ銀行と一緒になる可能性もあると思えるのですが。
大岡議員 そうした問題点を持ち株会社がコントロールできるようにする体制をつくらなければいけない。3社が連携することによる強みを再確認することが極めて重要だ。十分にできてなくて郵便局の強みが発揮できていないのであれば3社体制にすることは意義がある。