地域から世界を開こう郵政事業 通信文化協会 賀詞交歓会
公益財団法人通信文化協会(團宏明会長、髙橋亨理事長)は1月15日、KKRホテル東京で賀詞交歓会を開催した。元日に「令和6年能登半島地震」に見舞われた直後とあって、主催者側も来賓も皆があいさつでお見舞いを述べながら始まったが、コロナ禍を経た4年ぶりの開催に約120人の関係者が集結し、活気に満ちあふれた。
髙橋理事長「第一線で現実を動かす感性が求められている」
冒頭、髙橋理事長は「国際情勢を含め変革のまっただ中。約150年前に郵政・電気通信で世界を開いた前島密翁に倣い、先見性を持って範を示し、現場第一線で現実を動かす感性が今、求められている」との團会長の祝辞を代読し、出席者に感謝の意を表した。
柘植芳文外務副大臣は「今年のキーワードは〝反転攻勢〟を掲げたい。郵政事業が大海原の市場に向かって、本分を発揮する年。団結して頑張ることを誓いたい」と述べた。
総務省の藤野克官房総括審議官は「郵便局のマイナンバーカード交付申請の受託業務は今、3自治体7郵便局を対象に準備している。自治局にも働きかける」と強調した。
日本郵便の千田哲也社長は「お客さまに喜んでいただくために立ち上げた多くのプロジェクトを具現化する年。現場に出向き、一緒に前に進んでいきたい」と語った。
ゆうちょ銀行の田中進副社長は「5年定期の金利を16年ぶりに引き上げる。デジタル化は猛烈なスピードで進む。通帳アプリの伸び方が違う。チャレンジングな分野だ」と指摘した。
かんぽ生命の谷垣邦夫社長は「業務改善命令が事実上解除され、新商品も1月から発売。70歳以上の方々への販売も再開する。かんぽ再生をはかりたい」と意欲を示した。
JP労組の石川幸德委員長は「郵便局ネットワークとラストランマイル維持のためには自助努力だけでは限界。果たせる役割を国会の場で議論いただきたい」と要望した。