三浦寿明全特理事インタビュー「東北全県の郵便局で集落支援を、防災も地域をくまなく知る局長に」
ーー専門委員会は何をご担当されていらっしゃいますか。
三浦理事 専門委員会は「基本問題」「地域貢献・地方創生」「人事制度・人材育成」を、PTは「将来構想」「防犯」「女性会員活躍推進」を担当している。
東日本大震災の経験が防災対応の基本
ーー東日本大震災から今年3月で15年の節目を迎えますが、郵便局を防災の観点で生かすためにはどうすべきとお考えですか。
三浦理事 大震災発災直後から全国各地の仲間から物心両面でご支援をいただいたことには今も心から感謝申し上げたい。私の仙台岡田局周辺地域に九州・佐賀県の局長の皆さんが車を乗り継いでボランティアに来てくれた。あの時の全国の仲間の行動が私の防災時対応の基本にある。
現に全国各地で防災士の資格を持つ郵便局長がいるのだから、あとは地域の隅々まで知り尽くそうとする努力さえあれば、いざという時にすべきことがおのずと見えてくるはずだ。資格は取ったが、どう活かすべきか分からないとの話もよく聞くが、地域をくまなく知ることで「あそこの誰それは大丈夫かな?」などやるべきことが見えてくる。勝又会長の「地域から顔の見える局長に」を目指し、地域を知ることが防災においても原点ではないだろうか。
ーー地域貢献や地域創生施策について東北地方会はどのようなことに力を入れてますか。ご自身の地域貢献もお教えください。
三浦理事 全国初のスタートとなった山形県内での集落支援員の取組みを東北全6県に広げる準備を進めている。今年中には6県全てで開始したい。
実は私の局内に精米機を設置している。富山県の郵便局に2台あることを知って「うちの局にもぜひ」と日本郵便の東北支社に検討を依頼し、1年程で実現できた。郵便局に行けばあれもこれもできるよう集客チャネルを増やしていく中で、地域にマッチすれば精米機があってもよいと思う。米価格が高騰した背景もあって500世帯が住んでいる局周辺の団地の方々は実家から米を送ってもらう人も多く、精米機が利用される頻度が高い。
ーー会社も〝個性を生かす郵便局〟と考えていらっしゃるようですが、次期中期経営計画に期待されることや、郵便局ネットワーク全体の収益を確保する方策をどうお考えですか。
三浦理事 一極集中的な動きは全国均等ではない。ネットワーク全体の収益は、市場性と地域性を踏まえ、それぞれの地域での役割を示していく時期なのだと思う。
発表された中期経営計画の骨子の中で一番興味があるのは「機能型の郵便局ネットワーク構築」と「郵便局の最適配置等による生産性向上の実現」だ。郵便局を生活サポート拠点とするためにどのようなロードマップで形づくっていくのかを具体的に示していただきたい。単マネ局、エリマネ局、簡易局等の役割がさらに明確化されるのかどうかも関心あるところだ。
個性ある郵便局は、やや手広過ぎる感がある。現場を一番分かっているのはそこにいる局長や社員にほかならないため、もう少し地域性を深堀りした上で検証すべきだと思う。
ーー「郵政民営化法等の一部を改正する法律案」は成立を急ぐべきとお考えですか。
三浦理事 ユニバーサルサービスを経営努力と現場の創意工夫で補ってきた郵便局の自助努力には限界が来ている。日本郵政グループの制度設計はもはや待ったなしだ。金融2社の株式がこれ以上売却されれば、グループにこれまで以上に強い遠心力が働き、バラバラになってしまうのではないかとの危機感がある。衆院選後の特別国会で一日も早い成立が望まれる。