日本国際切手展2021 心つなぐ郵趣を未来へ

2021.09.26

 世界各国の希少な切手約20万枚を集結した「日本国際切手2021」が8月25〜30日、パシフィコ横浜で盛大に開催された。開会式典で日本郵便の衣川和秀社長は、本展示会名誉総裁の高円宮妃殿下と関係者に感謝の意を表した上で、「郵便創業150年の節目に、郵便が紡いだ歴史や文化と、これから紡ぐ未来や可能性を広く伝える貴重な機会。〝新しい郵便〟を感じていただきたい」と喜びを語った。高円妃殿下は「コロナ禍でも、切手は一歩も外に出ずとも世界に羽ばたき、〝心と心〟をつなげてくれる。郵趣が世界平和に貢献する存在であり続けることを祈念したい」と祝辞を述べた。

日本郵便 衣川和秀社長

 新型コロナの感染対策を施した上で、関係者のご尽力により開催に至ったことはこの上ない喜び。日本での国際切手展は、近代郵便制度が発足してから100年目に当たる1971(昭和46)年を皮切りに10年おきに開催され、6回目。「郵便150年新たな可能性へ。」をテーマに世界の郵趣コレクションの展示と各種イベントを通じ、日本での郵便、郵趣の普及と文化交流、国際親善を図る。郵便が紡いだ歴史や文化と、これから紡ぐ未来や可能性を広く伝えていきたい。貴重な機会に〝新しい郵便〟を感じていただけることを願っている。

本展示会名誉総裁 高円宮妃殿下

 子どもの頃、海外から両親や祖父母に届く手紙が楽しみで、郵便配達の時間を心待ちにしていた。封筒に張ってあった切手を通し、たくさんの国名を覚えた。切手は極小の絵画で、人と人とのやりとりに言葉を超えた彩りを添える。その切手を貼った手紙は、大切な人や仲間との絆を強くする。デジタルに頼り、手紙を書くことも受け取ることも少なくなったが、コロナ禍で海外に行けず、国内旅行をせず、家で過ごす時間が増えた今こそ、手紙にしたためてはいかがでしょうか。郵便、郵趣が世界平和に貢献する存在であり続けることを祈念したい。

神奈川県 黒岩祐治県知事

 横浜で国際切手展が開催されることは大変うれしい。横浜は、世界に向けて最初に開かれた日本の窓として豊かな国際性を育て、国際交流を早くから進めた。横浜港郵便局は、外国郵便を日本で最初に取り扱った局だ。新型コロナで対面の機会が減る中、書いた人の〝温かさ〟が伝わる手紙の良さや郵便の重要性は再認識された。郵趣コレクションも素晴らしい文化。輪がさらに広がることを願う。時代を超えてつながる新しい郵便の姿を共有したい。(代読、HPから)

アジア郵趣連盟 Prakob Chirakiti RDP会長

 「日本国際切手展2021」は新型コロナの拡大以降、世界で初めて開催される国際切手展。組織委員会の勇敢でたゆまぬ努力によって実現できた特別なイベントだ。コロナ禍の困難な状況でも、数カ月にわたって入念な努力を粘り強く続けてきた組織委員会の方々に心よりお祝い申し上げたい。人々に〝希望と喜び〟を与えてくれる切手展が大きな成功となることを祈りたい。参加されるアジア郵趣連盟加盟の国・地域の皆さまに心より感謝申し上げる。(代読、HPから)