防災・減災特集② 伊豆山局 八木英治局長

2022.03.28

 3・11から丸11年を迎えようとしているが、自然災害の多い日本で昨夏、静岡県熱海市伊豆山地区で起きた土砂災害も記憶に新しい。2018(平成30)年7月には中国地方中心に西日本が豪雨に見舞われ、同年9月には最大震度7の北海道胆振東部地震が発生。20年には九州地方が豪雨に遭った。熊本地震からは今年で6年。復旧の歩みが遅い地域もあるようだが、各地の郵便局は底力となって地域を支えている。

郵便局は人とつながる希望の灯

 伊豆山土砂災害は、昨年7月3日に逢初川で発生し、住宅131棟が大きな被害を受けた。私の局舎も流失は免れたが土砂が局内に流入し、1カ月間休止。局隣の被災したお店の方からも被害状況の写真等、情報提供に協力いただいた。
(写真は、伊豆地区会が被災翌朝、焼きそば400食を熱海市に寄贈)
 
 過去には農協等もあったが全て撤退し、今、地域内の金融機関は郵便局しかない。郵便局は金融サービスだけでなく、手紙や荷物を全国に発送できることもあって「郵便局が閉まっていると隔離されている気がする」とお客さまに言われ、一刻も早く再開しなくてはと痛切に感じた。
 8月2日の局再開日から約1週間、静岡県伊豆地区会の土屋範夫会長(原保)をはじめ、東部会の菊池守部会長(熱海昭和)や副部会長らと「再開しました」と200軒ほどあいさつに伺うと、「開けてくれて本当に良かった」と喜ばれた。うれしかった。復興は簡単には進まない。今も仮設住宅で生活される方々も多く、行政の皆さまも苦労されていると思う。