来年10月 天草市23局が包括受託開始

2023.12.24

 九州支社(久田雅嗣支社長)管内の熊本県天草市内23局は来年10月から、同市の行政事務を包括受託する。市内22出張所の廃止に伴うもので、今年9月の市議会で決定した。証明書交付や医療費助成申請受け付けのほか、文書の取り次ぎや各種問い合わせ・相談など〝地域のよりどころ〟としての機能が期待されている。(写真は天草市役所)

〝地域のよりどころ〟に期待

 受託開始まで10カ月を切り、同市では地域の地区単位で丁寧な住民説明会を開催しており、郵便局側では専用スキャナーやプリンターの設置準備が進められ、研修も実施予定だ。

天草市「課題解決に郵便局の知恵を」

 同市総務課の長野博課長補佐は「出張所の取り扱い件数の減少や経費削減の財政効果などから、出張所の代替サービスができる郵便局への業務委託を検討してきた。郵便局は窓口で対面サービスを提供され、地域に根を張って信頼やネットワークをお持ちだ。これをきっかけに今後の地域課題の解決にもお知恵をいただきたい」と期待を寄せる。

局で市民情報も発信 物販に力も

 天草地区連絡会の勝木重喜統括局長(写真、御領)は「市に数年前から提案してきたことが実現を見て大変うれしく思う。行政事務だけでなく、市の各種情報を発信する責務も担うことになり、身が引き締まる思い。今後はニーズのある加工食品の局内販売にも力を入れたい。地域住民の皆さまの利便性が向上し、郵便局の存在価値が高まるよう、市と連携を密に準備を進めたい」と意欲を示している。