インタビュー 山根龍久 愛媛県簡連会長

2023.12.28

 愛媛県簡易郵便局連合会の山根龍久会長(喜木津)に、簡易局のキャッシュレス決済導入の現状や後継者問題解決に向けた展望などを伺った。

あの日の決意、忘れることなく

 ――愛媛県簡連の状況を伺えますか。
 山根会長 稼働中の57局のうち、個人受託は45局、法人受託は12局。昨今のJA組織再編等で法人受託局の減少幅は大きく、県下の一時閉鎖は15局を数える。一方、後継者にバトンを渡すことができた個人受託局も多く、再開見込みの局もあるなど、会員の皆さん方が簡易局の維持に向けて懸命に取り組んでいただいている。

 ――簡易局を受託された時の思いは。
 山根会長 以前は法人受託だった喜木津簡易局が一時閉鎖中、地元の郵便局で受託者募集の貼り紙を見つけた。少子高齢・過疎化が進み、小学校や保育所、JA支所は統廃合で無くなっていたため、「最後の砦だね」と家族で話し合ったことを記憶している。
 2010(平成22)年に受託して13年。地元のお客さまから「郵便局があって、ありがたい」と言われるたび、誇らしくも身が引き締まる思いだ。

 ――今後の決意を。
 山根会長 現在、自治会の自主防災組織の副班長や、母校である地元高校の同窓会地区理事等を務めている。過疎地域では、自分はまだまだ〝若手〟だ。「初心忘るべからず」で、受託を希望したあの日の決意を忘れることなく、業務や地域貢献を頑張っていきたい。