物流共創企業の決算状況 ジャーナリスト 大久保冨士鷹

2025.06.18

ヤマトホールディングス 25年3月期連結決算

 宅配便3商品(宅急便、宅急便コンパクトなど)の取扱個数は、大口法人の増加により、前年同期比4%増の19億6121万3千個だった。
 営業収益はM&Aなどの法人ビジネス拡大施策の推進により前期比0.2%の増収となる1兆7626億円だったが、投函収入の大幅な減少などにより営業利益は前期比64%の大幅減益で142億円だった。
 一方、26年3月期の業績予想では、個人向け法人向けの運賃値上げや収益拠点効率化などにより営業利益を400億円と大幅な増益を見込んでいる。

SGホールディングス 25年3月期連結決算

 デリバリー事業の取り扱い個数は個人向けを中心に減少し、前期比4.1%減と弱含みの傾向が続いた。ただ想定よりも若干の上振れとなったため、連結業績の押上げ要因となった。
 営業収益は12.3%増の1兆4792億円の増収だったが、営業利益、最終利益ともに微減だった。
 一方、26年3月期の業績予想では、近年活発化させているM&A(合併・統合)による有利子負債がかさむことから、最終利益を2%減の570億円と見込んだ。