地方会副会長インタビュー 髙木規男 四国地方会副会長

2022.07.27

 四国地方会(宮川大介会長/土佐山田神母ノ木)の髙木規男副会長(香南)たちに郵政事業の現況や展望を伺ったところ、共通する思いは〝人〟のぬくもりの大切さだった。

〝最後の拠点〟で地域を守る

 ――地方創生や地域活性化についてどのように思われますか。
 髙木副会長 私たちエリマネの局長・社員は、「地域のために」との志が、とことん根付いている。住民の方々のために、何かお役に立てないかとの思いが言葉や行動にあふれている。過疎化が進み、銀行や農協などが撤退しても、「〝最後の拠点〟として地域を守っていかなくては」との強い意識を持っているのは郵便局だけだ。
 香川県東かがわ市の五名局と福栄局では、市に局舎スペースの一部を貸し出し、そこに常駐する市職員が自治体サービスを提供しており、今後の包括事務受託に向けて準備が進んでいる。自治体にとっても、郵便局ブランドの信用はとてつもなく大きいと思う。

 ――リアル×デジタルの未来については。
 髙木副会長 デジタル化は必要なものだが、郵便局の強みは店舗があること。「郵便局」と聞いたときに、多くの方が近所の郵便局の建物や、窓口の社員さんの顔をイメージすると思う。それはものすごい強みだ。デジタル化が進展しても、地域の拠点としてリアルな郵便局を残すことが重要だ。

 ――後継の育成で大事なことは、どのようなことでしょうか。
 髙木副会長 仕事にしても地域の活動にしても、一生懸命汗をかいて、目標に向かって一心不乱にまい進する姿を見せることが必要だ。特に、上に立つ局長の存在は大きいと思う。もちろん、研修の場も必要だが、普段、上司が何もしていなければ、理屈で説明されても耳に入らない。社員たちはよく見ている。局長が自分の背中を見せ、〝あの人のようになりたい〟と思ってもらえることが一番の後継者育成につながると思う。